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W杯最終予選日本快勝・・・浮かれすぎの報道3
オマーン戦の主な経過をたどろう。
序盤から日本が試合をコントロールしながらも、慎重な立ち上がり。
縦の関係で長友と香川が連携する左サイドがストロングポイントといわれていた裏をかくように何度か右サイドの内田のオーバーラップによりチャンスメイクする。
それと、今までの日本代表ではほとんど見られなかった中盤からの縦のフィードを多用し、前の動きが弱点だといわれていたGKアリ・アルハブシと最終ラインの間へ、いわゆる裏に飛び出す動きでワントップ前田と右サイド岡崎が相手ディフェンス陣を混乱させた。
すると前半12分、ここまでほとんど目立った動きの無かった左サイドがはじめて攻撃参加。
前田が楔となって香川、前田、長友まで、ワンタッチパスで左サイドを攻略し本田へピンポイントクロス。岡崎につられた相手最終ラインを横目に遅れてゴール前へ飛び込んできた本田がサイドキックでゴールへ流し込むようにシュート。
一点目をとった。
その後も一方的といって試合内容で日本が押し捲り、前半を1対0で終了。
後半立ち上がり、若干前がかりになったオマーンに対し、中盤でボールを奪っては相手ゴールへ襲い掛かる日本代表。
すると後半6分と9分たてつづけに中央からの攻撃で前田、岡崎がゴールを決め3対0。その後も終始日本が押し続けて最後まで試合をコントロールしたまま、試合終了。
絵に描いたような強い日本の試合結果だった。いい時間帯に効果的に得点を重ね、圧倒的な勝利。
前評判では3次予選で最大のライバルと目されるオーストラリアを破り最終予選に進出したことで警戒感の強かったオマーンを一蹴したのである。
そこで件の大マスコミはいっせいに日本代表に死角無し、グループ2位以内でのW杯出場は約束されたといった論調に傾いた。
ただ、考えてほしい。あなたが、オマーン代表ポール・ルグエン監督だったとしたら。
圧倒的アウェイの地、日本で最終予選初戦を格上日本と戦う場合。試合オーダーとして、前半はあわよくば0対0、最悪でも0対1で終わらせて、後半勝負とは考えないだろうか?
そして後半の早い時間帯カウンターによって何とか同点に・・・と思っていた矢先に2点目、3点目を奪われ、後半序盤に試合の大勢が決してしまったとしたら。
1年をかけて戦う長い最終予選。何が起こるかわからない。というより2強だけが抜け出してしまいW杯出場を早々に決めてしまうとはとても思いづらいし、混戦が予想される。しかも、アジア出場枠は4.5枠。
万が一、日本とオーストラリアが2枠の出場枠を早々に決めたとしても、残り0.5枠を争い両グループの3、4位が得失点でしのぎを削ることは十分に考えられるとしたら・・・。
最低限これ以上の失点を防ぎ、傷口を広げないように試合オーダーの変更を選手に指示するとは考えられないだろうか?
現にオマーンは3点目を奪われてからより守備的になり、GKアリ・アルハブシを中心に恐ろしいまでの集中力で4点目以降の失点を許さなかった。
オマーンにとっては考えうるシナリオの中では最悪のシナリオだったかもしれないが、それでもオマーンのオーダーどおりの試合とはいえないだろうか?
3次予選について、オマーン対オーストラリア戦1対0でオーストラリアを破ったホームの試合ばかりが日本では報道されているが、アウェーでのオーストラリア戦は0対3で敗れているのである。
来年6月、W杯出場をかけた形で最終戦を迎えた場合、オーストラリアの二の前を踏むようなことがあれば、W杯出場が消滅なんてこともありえない話ではない。同じことが繰り返されない保障はどこにも無いのだ。
だからこそ完勝した中でも、より強引な試合運びによる更なる追加点を奪いオマーン選手の心まで折ってしまうような強さを現在の日本代表には見せてほしかった。
日本では考えられないことだが、サッカー代表戦で敗れたことが原因で自分や家族の命まで脅かされるといのは世界ではそう珍しいことではない。
アジア代表の座を狙い、もっともっとしたたかに日本を追い詰めようと中東勢は虎視眈々と狙っているはずだ。
グループリーグが混戦になったときに、ひとつの勝利に浮かれすぎていると、思わぬところで足元をすくわれることになりはしないだろうか。
過去、ザッケローニは代表戦の中で、選手の自覚や緊張感不足にブチ切れたという報道が伝えられたことがある。
オマーン戦のように日本代表がすばらしい試合で結果を出したときこそ、応援するサポーターの厳しい目が必要なのではないだろうか。
明日、いよいよ第2戦対ヨルダン戦、そして移動をはさんだ12日初冬を迎えるオーストラリアでのアウェー戦がはじまる。
僕の不安を吹き飛ばしてくれるように、日本代表にはいやららしいほどの強さを見せ付けてほしいものである。
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