RE: 漁業特区化構想の続き |
Poster: mikiochiba Posted: 2011/8/20 15:58:54 NAKADAさんのお話を私なりにこう考えました。 網元をしていた私の曽祖父は 「山が海を育てる」 と話していたそうです。 だから、代々孫が生まれると山に木を植えたりしてきた。それがごく当たり前のように行われてきたのです。 私も生まれた時に山に木を植えて貰いました。学生時代帰省すると、朝早く起され、鎌や鉈を持たされて山に追いやられました。 下草を刈り、枝を払う。慣れない山仕事に汗をかきました。 「祖父ちゃんが、お前が生まれた時に植えてくれたんだから」という言葉には逆らえませんでした。 曽祖父や祖父だけではなく、昔の人が科学的な知識を持っていたとは考えられません。 でも、彼らは経験的に、あるいは生活の知恵として 「山の木々が得た栄養分が川を下り、海の生物を育てる。そして海の栄養分は鮭などが川を遡上し、鳥や熊、狐などのエサとなり、その糞が植物を育てる……」 という『自然の大循環』を知っていた。知っていただけでなくそれを大事にしてきた。 また、山人は、例えば山菜を採るにしても根こそぎ採らない。必ず来年再生できる分を残した。収奪すると自然の循環が壊れ、来年の採集が望めなくなることを、これも経験的に、あるいは生活の知恵として知っていた。 同様に漁師も根こそぎの収奪はやらなかった。 知らない人間(海や山で育ったことのない人)は、このような大事な『習慣・知恵』の存在を知らず、それがどのような影響をもたらすかにも鈍感・無神経。 実際、彼らがズカズカ入り込んだところでは、必ず自然破壊が起きているのです。 自然に寄り添って生きてきた人々の謙虚さや生活の知恵。これが山や海の豊穣さをもたらしてきた。 ――この事実は、決して無視してはならないのです。 私がエネルギー・環境問題に関心を持ったのは、幼い頃に頭に浸透された昔の人々の生活の知恵。代々受け継がれてきた経験則。これらがあったから、と考えております。 千葉家の三男で「三樹男」なのですが、どういうわけか年寄りから昔話を聞かされて育ちました。だからでしょう。 |